FC2ブログ
san-ichi-syobo worker`s union
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
声 明

2018(平成30)年7月17日
原発労災梅田裁判弁護団

平成30年7月11日、最高裁判所第二小法廷は、梅田隆亮さんの上告を棄却し、上告受理申立ても受理しない決定をした。
私たち弁護団は、最高裁への上告理由の中で、原子力発電所の運転には大量の原発労働者が必要不可欠であり、その労働者を不可避的に放射線に被ばくさせ、いわば被ばく要員として非人間的な人海戦術に用いる原発労働は、個人の尊厳に最高の価値をおく我が国の憲法秩序と相容れないこと、そして我が国に50万人以上存在するとされるこのような原発被ばく労働者に対して、原発を推進してきた政府は放射線被ばくによる労働者の健康管理を行ってこなかったばかりか、明らかに放射線被ばくによる疾病と思われるケースに対しても労災給付を拒否して来た。のみならず、我が国の労災行政は、放射線量隠しと思われる手法で放射線被ばくによる労働者の救済申し立てを切り捨ててきた。これが労働者の権利を保障する国際的な法秩序、我が国の憲法秩序に照らしても、許されないことを明らかにした。
また、梅田さんが昭和54年当時から訴えてきた計器類の預け等の事実を否定しつつ、事実認定上極めて重要な証人すら採用しなかった福岡高裁の証拠評価や訴訟指揮の違法性、このような違法な証拠評価によって導かれた8.6mSvの被ばく線量を前提に、当時梅田さんに発症した原因不明の鼻出血やめまい、全身倦怠感等の様々な症状のすべてを放射線被ばくと無関係のものと認定した結論ありきの証拠評価手法の違法性、その他原判決が抱える多くの欠陥や先例となるべき最高裁判決との矛盾を指摘した。
にもかかわらず、最高裁は、このような私たち弁護団の主張について実質的な判断を一切示すことなく、適法な上告理由にあたらない等と極めて形式的に上告を棄却等したものである。
このような最高裁の姿勢は、半生を原爆ぶらぶら病様の放射線症状に苦しめられ、誇りとしてきた配管工の職を奪われ、遂には心筋梗塞に倒れて今も再発を繰り返している梅田さんの人生被害ともいうべき深刻な被害から目を背けるものであり、また、梅田さんたち原発労働者が満身創痍で証言台に立って明らかにしてきた過酷な原発労働の実態を闇に葬り去ろうとするものであって、極めて不当で正義に反するものである。
梅田さんの裁判は、梅田さんと同じように過酷な被ばく労働に従事してきた元原発労働者や、長年にわたり梅田さんをはじめとする原発労働者の証言を記録してきたジャーナリスト、全国各地の良心的な医師、自然科学者、社会科学者らの全面的な支援を受けて、まさにすべての被ばく労働者の救済を目指したたたかいとして進められてきたものであり、すでに梅田さんの裁判を皮切りに、福島第一原発事故後に被ばく労働に従事し、健康を損なった多くの労働者たちが救済を求めて全国各地でたたかいを始めている。この全国に広がった被ばく労働者のたたかいは、この度の最高裁の不当な決定によって些かも揺るぐことなく拡大し、梅田裁判をめぐる一連の司法判断の誤りと不正義を、歴史的に証明してくれるものと確信している。
たたかいは、まだ途に就いたばかりであり、私たちはこれからも全国の被ばく労働者や良識ある市民と連帯し、すべての被ばく労働者の救済を目指してたたかいを進める決意である。

以上
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。