san-ichi-syobo worker`s union
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
10月26日、午後1時20分より、東京地裁606号法廷にて、「三一書房関連企業包囲裁判」の第一回口頭弁論があった


 
 平日の日中にも関わらず、傍聴に参加いただいた皆様に感謝。
 原告は、三一書房労働組合と組合員。
 被告は三一書房と三一書房役員(代表・岡部清、小林寿延、稲富進)、監査役(天野清一)、延山と延山役員(代表・岸美津代、天野清一)。

 被告側は、三一書房小林寿延取締役が、ただひとり出廷。三一書房は、岡部清、小林寿延連名の答弁書を提出したのみ。それも請求内容をまったく理解していないうえ、脱字だらけのやっつけ答弁書で、「近く代理人を立てるつもりなので…」と書かれているだけの無内容なものであった。

 岡部社長も、岡部社長の個人的関係者である岸美津代延山社長も出廷せず、延山にいたっては答弁書も提出しない。

 原告代理人の大口弁護士、長谷川弁護士より裁判官に「岡部氏は、これまで数多くの訴訟に関わり、裁判の経験が豊富にある人物である。そしてこれまでの裁判、あるいは労働委員会において、同様の時間稼ぎを繰り返してきた。今回の対応もまさに岡部社長の常とう手段である」ことを告げて、「裁判制度への冒涜であるこのような対応には、厳しく対応すべきである」と強く申立てられた。

今回は、原告労働組合より、冒頭陳述が行われた。
  ↓
2010年10月26日
東京地方裁判所民事第11部御中
三一書房労働組合

意 見 陳 述 書(一部割愛)


(1)第1次争議とその解決
 三一書房は、1945年に「反権力・反差別」の出版姿勢で創業した版元です。原告労働組合も1958年には結成されました。零細版元でしたが、これまで多くの読者、著者からの信頼を得てきました。
 自社ビルの本社を持ち、埼玉県・朝霞市の自社倉庫のほかにも不動産資産を持つに至り、労使関係も労働協約に基づいた、きわめて良好な関係が築かれていました。
 ところが、1998年、当時の取締役らは、経営悪化の責任追及をする株主や労働組合への対応を外部に依頼しました。その結果、過半数の株主の権利を否認する株主総会を行い、これを無効とする裁判所の判断が出ると自ら決議を取り消し、新たな総会決議を操作するという、いわゆる『乗っ取り屋』の手法を繰り返しました。一方でまたロックアウトによる全組合員排除にはじまる組合つぶしを強行し、労働争議となりました。三一書房経営はこの期間に次々と会社資産を売却し、残されたのは、組合が労働債権の仮差押を入れていた本郷の本社と朝霞の倉庫だけとなっていました。
 2001年9月、東京都労働委員会から全面的な救済命令が発せられ、2005年5月には、中労委からもこれを確定させる命令が出されました。
 2004年12月、三一書房の債務不履行により、朝霞倉庫が三井住友銀行から競売に付されました。それを回避し任意売却を実現するために、高裁第5民事部の斡旋により、和解交渉が開始されました。三一書房再建のためにも、また労働債権や組合への解決金を支払わせるためにも、朝霞倉庫は出来るだけ高額で任意売却をする必要があり、組合も自ら買い手を探しました。しかし、岡部社長は売却先として有限会社延山(代表取締役・岸美津代)を立ち上げ、組合が見つけた買い手よりも1億円も安値であるにも関わらず、ここに売却することに固執しました。1億円も安く売る理由について岡部社長は、「延山は三一書房再生のために作った会社だ。倉庫部分は三一書房が無償で使い、決して転売もしない。将来は三一書房が買い戻す」と、組合に説明をしました。この経過は高裁第5民事部の記録にも残されています。組合も、版元として倉庫を確保することが重要であることから延山への任意売却に同意し、仮差押を解除しました。売却価格が安かったため、会社が提案した解決金の10年分割払いにも同意しました。これによって同年12月に全面和解が成立。長期労働争議が解決し、その間に定年退職を迎えていた組合員を除く3名が職場に復帰しました。

(2)延山の果たした役割と三一書房との関係
 延山は、三一書房朝霞倉庫の売却先にとどまらず、その後も、三一書房の資産を吸い上げるための会社として機能していました。争議の和解交渉時の岡部社長の説明に反して延山は、三一書房から毎月倉庫賃料を受けとっていたうえに、2010年2月25日には倉庫の転売もしていたことが発覚しました。岡部清氏は三一書房の社長でありながら、自らが立ち上げた延山に三一書房の資産を不当に安く売却したうえ、賃料を払い、さらには転売させたのです。三一書房に不利益な資産の流出は、明白な背任行為です。
延山が果たした役割は、それだけではありません。岡部社長は自ら採用した三一書房業務に従事する非組合員の籍を延山に置き、三一書房から毎月「業務委託費」を受け取るようにしてきました。一方で、三一書房の組合員に対しては、仕事外しが陰に陽に行われました。
2008年12月、岡部社長は三一書房社員に大幅賃下げか退職かを迫る発言をしました。一方で延山社員は、これまで通りの待遇とするというものでした。このあからさまな分断工作に不快感を持った非組合員高秀美さんが2009年の春に三一書房労働組合に加入すると、岡部社長は、高秀美さんへの嫌がらせや、賃金不払、社会保険資格の剥奪を延山・岸社長と共謀して行ってきました。
労働委員会、地裁地位保全の闘いで、延山はいったん社会保険資格を復帰し、昨年末までの賃金を支払いましたが、今年に入ると再び不払いを始めました。東京地裁民事36部(H22(ヨ)21048号)から出された賃金仮払仮処分決定にも従わないまま、現在に至っています。
また、高秀美さんへの仕事外しは組合加入以降一貫して続いており、担当書籍や企画の進行は、後任もつけないまま1年半放置しています。これらの不法行為を三一書房の岡部清氏と共謀して行った延山の岸美津代氏の個人責任も重大です。

(3)三一書房・延山の不当労働行為
争議解決時の和解協定書には、労働委員会命令を確定させ、労働協約を遵守することが約されているにもかかわらず、岡部社長は争議解決以降も三一書房私物化の障害となる労働組合=組合員の排除をもくろみ、様々な不当労働行為を行ってきました。
 たとえば、①賃金協定の改定をしていないにもかかわらず協定賃金を支払っていない、②定年を迎えた組合員に協定された退職金を支払っていない、③事前協議などの労働協約を履行していない(労働協約第5条には「事業や施設の閉鎖、縮小、組織変更、その他経営上の改変等の場合は、事前に組合と協議する」と記載されています)のほか、延山は団交拒否、三一書房は不誠実団交を繰り返しています。

(4)業務の空洞化と岡部社長の背任行為
 岡部社長らは、三一書房の資産の流出のみならず、業務の空洞化も推し進め、あろうことか、訴外関連会社・白楽(今年になって岡部社長の娘を代表取締役にした会社)への業務の移転ももくろんでいます。
岡部社長は、体調不良を口実に2009年4月から三一書房に出社せず、一切の出版活動を止め、新刊を発行しない方針をとっています。売れ行き良好書の重版もしないで放置し、一方では、在庫書籍を古書流通に大量に処分し続けています。経営のトップでありながら、長年培ってきた書店、取次、読者の信用を貶めているのです。しかし、延山や白楽の業務には日常的に関与していることが明らかとなっており、岡部社長の業務懈怠、背任行為的行状は明白です。
また、新刊書籍の制作に関わった業者への支払いを行わず、様々なトラブルとなっています。特に印刷製本業者への不払いを継続し、問い合わせや話し合いにも応じず放置したため、今年になって出版社にとって最も重要な取次口座を差し押さえられる事態となりました。しかし岡部社長はこれを放置し、改善しようとしなかったため、印刷製本業者の担当者は「三一書房はもう営業をしていないもの」と考えていたと聞きました。また、入金が止まったことを理由に賃金遅配を日常的に行うようになり、やむなく我々が労働組合として新刊書籍を発行し、その印刷製本業者に仕事を発注することで関係を改善し、差押解除の要請、取り組みを行いました。
著者との契約不履行のトラブルも数多く発生しており、現在も地裁民事49部で係争中のものもあります。
こうした岡部社長の行状に対して組合は再三にわたって申し入れを行ってきましたが、岡部社長はもとより、三一書房小林寿延取締役、同稲富進取締役、同天野清一監査役らはこれに耳を貸さず、一切対応せずに1年半が経過し、事態は悪化の一途をたどっています。この事態を回避するための対応を一切せずにいる役員個人の責任も重大です。
 三一書房に対する愛情のかけらもなく無責任に経営を放棄・空洞化させ、私利私欲で別会社への資産の流出、事業の移転を画策する岡部社長らの行為を、これ以上看過するわけにはいきません。三一書房、延山の使用者責任を問うとともに、取締役らが業務上なした不法行為の責任を追及し、我々の労働債権ならびに仕事と職場を守るため、本訴訟を提訴した次第です。
以上 




 次回第2回口頭弁論期日は、
 ○12月7日(火)午後4時50分から
 ○東京地裁6F 619号法廷
引き続いての傍聴参加をよろしくお願いします。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://union31.blog15.fc2.com/tb.php/48-6da8ede0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。